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2010年は「国民読書年」



 (財)文字・活字文化推進機構(福原義春会長)と(財)出版文化産業振興財団(JPIC、肥田美代子理事長)は10月19日、東京・内幸町の日本新聞協会大会議室で2010年「国民読書年」に向けての記者会見を行った。記者会見では読書姿をかたどったロゴマークと、キャッチコピー「じゃあ、読もう。」を発表、読書をテーマとしたイベントを毎月開き、言語力の向上に取り組むとした事業計画も公表した。また、JPIC読書推進キャラクター「ヨミネエ」の発表、国民読書年にあわせ中学生・高校生と成人を対象として行われた「現代人の読書実態調査」の結果や、国民読書年記念の社会貢献事業「ブックリボン」の発表も行われた。

 国民読書年は、昨年国会で全会一致で採択され決定されたもの。決議は「文字・活字を受け継ぎ、更に発展させ、心豊かな社会の実現につなげていくことは、今の世に生きる我々が負うべき重大な責務」とし「我が国でも『活字離れ』と言われて久しく、年齢層を問わず、読書への興味が薄れていると言わざるを得ない」と指摘。この現状を受け止め、2005年の「文字・活字文化振興法」制定から5年にあたる2010年を「国民読書年」と定めることとし、「政官民が協力し、国をあげてあらゆる努力を重ねる」とした。
 記者会見では、文字・活字文化推進機構の福原義春会長が次のようにあいさつした。「国民読書年についてまだ国民の間には浸透しているとはいえない状態なので、報道関係者の皆様にはご協力をお願いしたい。近年の読解力・数学リテラシー・科学リテラシー、すなわち学力の低下は、長きにわたる本離れ、新聞離れの結果とも考えられている。本は知識だけではなく、考え方や複眼的な物の見方も提供してくれる。忙しくて本を読む時間がないという声をよく耳にするが、忙しいほど本や新聞を読んでいるという事実も一方にはある。経済界などにも読書の達人がたくさんいる。読書時間は自分の意思でつくるものである。日本の文化力の基礎は文字・活字文化であるように、日本の経済社会の基礎的な力もまた文字・活字ではないかと私は考えている。世界は電子書籍・電子書籍との共存の時代を迎えているが、こういう時代だからこそ文字・活字文化は重要な役割を果たすことになると私は思っている。2010年は日本の文字活字文化を輝かせる絶好の機会ととらえ、国民が新聞や読書の閲読の契機となるよう、努力してまいる所存である」
 続いて、JPICの肥田理事長がロゴマークの発表を行い、文字・活字文化推進機構とJPICの事業計画案概要をあわせて説明した。
 肥田理事長は、「国民読書年」ロゴについて、「ロゴの緑色は若々しさ、爽やかさ、環境を連想させる色というのを意識している」とし、「このロゴマークをいろいろなところにお使いください」と呼びかけた。
 「じゃあ、読もう。」というコピーについては「シンプルで能動的、それにいろんな言葉を組み合わせられる。『早寝早起き、じゃあ、読もう。』や、『失恋した、じゃあ、読もう。』など、それぞれに楽しい使い方をしてください」と呼びかけた。
 肥田氏は事業計画を説明するに先だって文字活字文化推進機構に参加する企業や団体に謝意を表した。日本にとって「読み書き考える力」である「言語力」が一番大事だが、年々その力が落ちてきているという声がいろいろな団体から上がっているとした。新しい学習指導要領に「言語活動の充実」が盛り込まれるなど文部省も言語文化の発展に積極的で、「その思いを共有してまいりたい」とした。
 また肥田氏は、JPICは18年の歴史を持ち、読書文化の推進、出版文化の振興に貢献してきたとし、読書ボランティアを3万5千人育成し、読書アドバイザーを1600人育成したと紹介した。そして今後政官民で読書年を盛り上げるにあたって、JPICは潤滑油になりたいとし、協力をよびかけた。

【日本印刷新聞 2009/11/18日付5284号】
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